
●「よろず電話相談」のご案内
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●活動報告
New!自家用有償旅客運送のローカルルール一覧表を国土交通省自動車局旅客課に提出しました。
2010年6月
ご質問・ご相談をお待ちしています!
移動サービスのことを知りたい方
移動サービスを利用したい方
移動サービスを利用している方
移動サービスを始めたい方
移動サービスに携わっている方
困ったり、悩んだりしていること、
一緒に考えて解決の糸口を見つけましょう。
移動・外出に関するご相談なら何でもOK。
行ってみたいところがあるけど、車椅子でも大丈夫?
最近、団体の運営が難しくて…。
運転好きな自分をいかして、人の役に立ちたいけどどうすれば?
などの相談に移動サービスの達人「おぎちゃん」が、お答えします。
お気軽にお電話ください。
木曜日 10:30-16:30
金曜日 13:00-16:30
全国移動ネット 事務所
03-3706-0626
*電話が混み合う場合があります。話し中の場合は、お手数ですが再度おかけ直し下さい。
*電話代は発信元のご負担となります。相談料は無料ですが、資料等をご送付する場合には、印刷費・送料等の実費をいただく場合があります。
*最初は事務局スタッフが電話に出ます。電話相談である旨をお伝えいただければ、相談員に替わります。
*その場でのお答えが難しい場合には、お日にちをいただき、理事会で協議や情報収集を行なってお答えします。
*都合により相談員が変更になる日もあります。
*上記日時以外にも随時相談は受け付けますが、相談員は不在ですので後日こちらからご連絡させていただきますのでご了承ください。
荻野陽一(おぎの よういち)
自ら脳性麻痺という障害をもちながらも電動車椅子を駆使して街を闊歩する行動派。
現在は、特定非営利活動法人世田谷ミニキャブ区民の会副理事長ならびに東京ハンディキャブ連絡会代表として移動サービスに関わり、運営者の立場と利用者の立場の両面を理解する貴重な存在として活躍中。
また、障害当事者の立場から、世田谷区においてユニバーサルデザインのまちづくり活動にも参画している。
埼玉県出身。東京都立光明養護学校(現特別支援学校)高等部卒業。日本福祉大学社会福祉学部卒業。
2009年9月
「全国どこでも旅ネット」は、お一人では外出の困難な方の広域のおでかけをサポートするサービスです。
・旅行したいけど移動手段が見つからない
・イベントに参加したいので、送迎と道案内を頼めるかしら?
・数人のグループで空港から目的地まで送迎してほしい
・大学病院を受診するので、駅-病院間の送迎と、院内の介助を頼みたい
・法事であちこち回るので、ハシゴで送迎してくれるといいけど…
★ご利用いただける方 ★
障がい者、要介護・要支援高齢者、難病者などで移動が困難な方
(乗り降りの介助や福祉車両が必要な方)
★ サービスの内容 ★
・お住まいの地域から離れた目的地で、駅・空港・施設などの間を移動したいとき、車を使った送迎サービス(=移動サービス)の紹介や手続きのサポートをします。
・ご紹介する移動サービスは、全国移動ネットの会員を中心とした「福祉有償運送」「ボランティア運送」「福祉・介護タクシー」などです。
※費用、具体的なサービスの流れ(ご案内ちらし)はこちらから
※ご利用の申込用紙はこちらから
会員・関係団体事業者のみなさまへ
上記の、「地元団体」「目的地の団体」としてご協力いただけませんか。
ご協力いただける団体の方へ
※登録用紙 ワード版はこちらから
PDF版はこちらから
全国どこでも旅ネット(サービス)実施要領、サービス提供団体登録用紙、利用者用申込用紙、チラシ一式 PDF版はこちらから
★ご相談・お問い合わせは★
NPO法人 全国移動サービスネットワーク(全国移動ネット)
〒156-0055 東京都世田谷区船橋1-1-2 山崎ビル204号
TEL:03-3706-0626 FAX:03-3706-0661
(事務所開設時間:10:30-16:30 水・土・日祝を除く)
●2012年4月23日:2012年3月29日に、自家用有償旅客運送の運営協議会におけるローカルルールの実態一覧表を、国土交通省自動車局旅客課に提出
●2012年4月1日:日本財団助成事業「地域に福祉交通・生活交通を創る人材育成事業」が完了しました
●2011年11月14日:平成24年度介護保険制度改正に関連して、病院等通院介助に対して要請書を厚生労働省に提出
●2011年10月20日:国土交通省「運営協議会における合意形成のあり方検討会報告書」に対して意見書を提出
●2010年7月:「交通基本法制定に向けた基本的な考え方」にパブコメを提出
●2010年3月:福祉のある優しい“我がまち”づくり【報告書】
●2010年3月14日:2010福祉有償運送セミナー報告
●2010年3月1日:国交省交通基本法検討会(第7回)参加
●2010年2月23日:「くらしを支える足の確保を考えるつどい」開催レポート】
●2009年12月17日:道路運送法改正を求める要請書を国土交通大臣宛に提出
●2009年8月21日:「福祉輸送ニーズの全国実態調査」プレスリリース
●2009年6月7日:第3回通常総会開催
●2009年1月14日:調査報告「福祉タクシー券が福祉有償運送に適用されている自治体」
●2008年12月19日:「福祉輸送のあり方調査」委員会 進捗報告
●2008年12月3日:民主党とSTS関係団体の懇談会をきっかけに新たな一歩を
●2008年11月15,16日:移動送迎 福祉有償運送セミナーを終えて
●地域住民の足の確保を福祉の視点からアプローチしよう
●運転者の育成と安全性担保のための講習のあり方とは
●2008年10月29日:第4回自家用有償旅客運送フォローアップ検討会報告
●2008年7月5,6日:研修サミット in 東京
●2008年6月1日:第2回通常総会を開催
●2008年5月17日:移動サービスに関する政策提言合宿と5月18日第1回通常理事会
●2008年3月4日:「福祉有償運送に関する実態調査報告書」発行
●2007年12月21日:国土交通省によるフォローアップ検討会
全国移動ネットは登録団体の実態調査速報を提出
●2007年11月11日:改正道路運送法から1年
「地域生活支援活動の現状から福祉有償運送の今後の課題を探る」開催報告
●2007年1月22日:徹底討論!シンポジウム
「移動の自由は拡大するか?一部改正道路運送法施行」開催報告
●2006年10月18日:改正道路運送法の学習会(11/11)を終えて
運輸支局や自治体担当者への周知が課題
●2006年10月11日:移動サービス関連5団体が国交省に政策提言
運営協議会のあり方、無償の取扱いなど
●2006年8月21日:臨時総会を開催
●2006年8月21日:東京都の認証を受け、新法人として活動を開始
●2006年8月21日:「16の要望」リーフレット発行
●2006年7月5日:「制度化に対する16の要望」を提出しました
●2006年6月1日:改正道路運送法成立へ 付帯決議とともに衆参両院で可決
●2006年6月1日:運営協議会に関する調査結果まとまる
許可取得団体は全国1600余?
2012年4月23日
国土交通省は、2011年1~4月に設置開催された「運営協議会における合意形成のあり方検討会」を受けて通達(下記)を発出。合理性のないローカルルールについて毎年3月末に再点検する方針を打ち出しました。詳細はこちら(国土交通省のHPへ)
システムは期待できるものの、各地方運輸局(運輸支局)と団体の認識の差があることもわかってきています。
そこで、このたび、理事の所属団体や会員団体のみなさまのご協力を得て、全国のローカルルールの実態を一覧表にまとめ直し、国土交通省にも提出しました。
皆様の地元で、状況が変わった場合(改善された場合や、今までわからなかった地域の情報が得られた場合)は、掲載情報を更新しますので、全国移動ネット事務局までお知らせくださいますようお願いいたします。
<福祉有償運送等のローカルルール一覧表>
2012年4月1日

2009年度から3年間、日本財団の助成を受け、移動制約者の足の確保にあたる人材育成を目的とする調査研究に取り組みました。
このたび、今年度の事業成果物として下記の冊子を発行しましたので、ご希望の方はこちらをご覧ください。
【2011年度の事業概要】
●円卓会議の開催
~トータルアドバイザーをつなぐ~
・各地で既にアドバイザーとして活躍している研究者やNPO関係者を中心に、円卓会議を開催した。
①東の円卓会議 14名出席
日時:7/23 13-17時 会場:首都大学東京 秋葉原サテライトオフィス
②西の円卓会議 14名出席
日時:7/30 13-17時 会場:NPO法人日常生活支援ネットワーク
●研修セミナーの開催
~県域のアドバイザーや立上げのキーパーソンを発掘し育てる~
目的:
・サービス立ち上げをサポートするアドバイザーを育てる。アドバイザー候補者が、必要とされる知識や条件を習得し、人的ネットワークを作れる場を設定する。
・我が町の移動手段を何とかしたいと考えている自治体、NPO、自治会、議員、交通事業者等に、「トータルアドバイザー」が情報提供し、相談に乗る。
内容:調査取材+ワークショップセミナー
1.2年目未着手の「A:東日本大震災の被災地での移動確保」と「B:都市部の交通空白地域を解消するサービス」をテーマとして、調査取材およびワークショップ形式で事例検討や課題解決策を考える研修セミナーを3回開催
◆Aコース 2011.8.19~20
岩手県北上市 「災害時における移動支援とこれからのまちづくりを考える」
◆Bコース 2011.12.16
神奈川県横浜市 「市民主体の地域交通で移動の質を高める」
◆Cコース 2012.1.6~7
福岡県北九州市 「地域住民・交通事業者・行政三位一体おでかけ交通」
●事業成果物
「地域に移動サービスを創る人材育成事業 報告書」
「くらしの足を支える移動サービスを創るには -現場から生まれたアドバイザーご紹介カタログ-」
2011年11月14日
平成24年度介護保険制度改正に関連して、厚生労働省に対して「平成24年度介護保険制度改正に関する要請書」を提出しました。通院等乗降介助の取り扱いを乗降前後の介助だけでなく、目的地での移動介護を含めた包括支払方式の「通院等移動介助」の創設を要請しています。また目的地での移動介護には「院内介助」を包含することも要請しています。
詳細は以下をクリックしてください。
<「平成24年度介護保険制度改正に関する要請書」>
2011年10月20日
国土交通省主催「運営協議会における合意形成のあり方検討会」(全5回 2011.1.21~2011.4.27)の報告書に対して、全国移動ネットとしての見解を「意見書」として国土交通省に提出しました。主たる意見は以下の4点です。
1.運営協議会の本質や役割を、利用者(移動困難者)の支援を大前提にして論議せずに、合意形成のあり方に特化して議論を進めたことは極めて遺憾である。運営協議会のあり方自体を議論すべきである
2.ローカルルールの撤廃を基本姿勢とすべきである
3.運営協議会の適正な運営が図られない場合に一番被害を受けるのは、移動困難者である。その観点から、運営協議会に関する異議・不服の申し出は移動困難者を会員として抱えている申請団体に限定すべきである。
詳細は以下をクリックしてください。
<{運営協議会における合意形成のあり方検討会 報告書」及び国自旅第89号通達「自家用有償旅客運送制度の着実な取組みに向けての対応について」に対する意見書>
<国土交通省「運営協議会における合意形成のあり方検討会」ホームページ>
「交通基本法制定に向けた国交省提示資料(民主党と社民党から2006年12月に提出された法案)に対して
2010年3月国交省提示:交通基本法の制定と関連施策の充実に向けて-中間整理-
2010年6月国交省提示:交通基本法の制定と関連施策の充実に向けた基本的な考え方(案)
「ハート&ハンズ」は、誰もが住みなれた地域で暮らし続けることができる「福祉のある優しい我がまち」づくりに必要な「地域力」を育てるため、主に介護保険以外の福祉サービスを提供・推進している団体が集まって結成された連絡組織です。
2009年度は、東京都多摩市、愛知県知多半島5市5町、佐賀県佐賀市をモデル地域として、福祉サービスの調査やネットワーク作り、新しいサービスの創出に取り組みました。
<独立行政法人福祉医療機構「長寿・子育て・障害者基金」助成事業>
それらの取り組みと、先進事例ヒアリングレポートなどをまとめた報告書はこちらです。
※製本した報告書をお求めの方は、着払いゆうメールでお送りします(本体価格は無料)。
在庫状況によりますので、お問い合わせください。
A4判128頁/2010年3月発行
編集・発行/
「福祉のある優しい“我がまち”づくり」連絡協議会ハート&ハンズ
第1章 “我がまち”づくりを考えた3地域
1.【多摩】NPO法人ハンディキャブゆづり葉
2.【知多】NPO法人地域福祉サポートちた
3.【佐賀】MPO法人たすけあい佐賀
第2章 制度外サービスの実施状況とネットワークに対する意識を調査
第3章 先進事例からヒントをもらう
第4章 新たなつながりをつくり出すために
WEB上でのSNS(WEBを使った地域コミュニティ)づくり
第5章 福祉のある優しい“我がまち”づくりへの提言
【資料編】3地域 2009年度の取り組み ほか
ハート&ハンズの構成団体(7団体)
・NPO法人市民福祉団体全国協議会
・全国老人給食協力会
・NPO法人全国移動サービスネットワーク
・社団法人長寿社会文化協会
・宅老所を全国に広める会
・NPO法人介護者サポートネットワークセンター・アラジン
・NPO法人地域創造ネットワーク・ジャパン
ハート&ハンズ連絡先
NPO法人地域創造ネットワーク・ジャパン
TEL:03-5419-8210 FAX:03-5419-8211

多摩のセンター「さぽたま」概念図より
「誰もが自由に移動できる地域社会を目指して
~生活者としての高齢者・障がい者の移動の問題を考える~」
■ 日 時 : 2010年3月14日(日)13:00~17:00(開場12:30)
■ 会 場 : 高槻現代劇場・文化ホール レセプションルーム
■ 主 催 : NPO法人 全国移動サービスネットワーク / 関西STS連絡会
■ 後 援 : 大阪府/高槻市/大阪府社会福祉協議会/高槻市社会福祉協議会
日本福祉のまちづくり学会関西支部
【セミナー次第】
■第1部:基調講演
基調講演:「交通基本法から考える利用者本位の移動について」
講師:辻元清美さん(国土交通副大臣)
■第2部:問題提起
1)報告Ⅰ:「道路運送法改正後の福祉有償運送の実態調査とその考察」
問題提起:猪井博登さん(大阪大学大学院工学研究科・助教)
2)報告Ⅱ:「全国の福祉有償運送の現状と、いま問われているもの」
問題提起:河崎民子さん(NPO法人 全国移動サービスネット・副理事長)
■第3部:パネルディスカッション
パネルディスカッション:「誰もが自由に移動できる地域社会を目指して」
*****
今回のセミナーは、2007年セミナー(大阪開催:国交省・藤田耕三旅客課長講演)、2008年セミナー(茨木開催:国交省・奥田哲也旅客課長講演)に続くものとして、国交省・辻元清美副大臣の基調講演(第1部:交通基本法)と、福祉有償運送セミナー現場での実態(第3部:パネルディスカッション)、そして、その間をつなげる考察と課題(第2部:問題提起)という構成で開催されました。
当日、複数の発言者からの「期待半分、不安半分」という声に表現されるごとく、まさに「交通基本法」に寄せる期待と、早くも改正道路運送法の制度的な欠陥部分に起因する「登録団体数の頭打ち状態」の両面が吹き出すセミナーとなりました。
もう一点、今回のセミナー参加者に課題を示したかった問題は、各自治体の「運営協議会」での「登録に係る協議の基準」(大阪府のホームページでは『認定基準』と標記されている!)における“上乗せ基準(ローカル・ルール)”問題です。
「登録団体数の頭打ち状態」という現状況には、さまざまな複合的な要因が絡んでいますが、各地域、それぞれの団体の努力にもかかわらず福祉有償運送が活きいきとすそ野を広げた展開になっていかないことの一つの要因に、サービス提供者、利用者抜きの“上乗せ基準”問題があります。セダン車使用不可、運転者(適性診断の受診と協議会において認められた者。運転記録証明書の添付)、迎車・回送料金不可、複数乗車不可、車両写真添付等々が、「運営協議会での(認定)基準」として強制されている現実があります。
この4月から、各運営協議会では2010年度の第1回目が開始されようとしています。新年度の節目に各「基準」が、どういう協議の下で決定、変更されるのかをチェックするための1資料として、当日の「上乗せ基準/資料集」(PDF)を作成・配布しました。
当日議事次第・資料
2010年(関西)運営協議会“上乗せ基準”「資料集」は
こちらから
今後も移動送迎支援活動の発展に向けて、皆さまと共に足元からの問題提起を続けていきます。よろしくお願いします。【文責:柿久保浩次】
1、日時: 2010年3月1日 18:00~19:40
2、場所: 国土交通省 8階 国際会議室
3、出席者(敬称略)
・辻本副大臣、三日月政務官
・総合政策局関口次長
交通計画課長、政策課長、環境政策課長
安心生活政策課長、
・航空局、港湾局、海事局、自動車交通局
都市地域整備局、道路局、鉄道局
・政策統括官付参事官
・DPI日本会議) 三沢
・全福協) 漢、高柳、佐藤(雅)
・全乗連) 岡本
・全国移動ネット)中根、伊藤、山本、鬼塚
・全国子育てタクシー協会) 内田、黒田
自治体職員と社協職員が50人、合計約100人の参加を得て、講演とシンポジウムが行われました。
日時 :2010 年2 月23 日(火) 13 時30 分~ 16 時30 分
会場 :茨城県開発公社ビル 大会議室
主催 :
社会福祉法人 茨城県社会福祉協議会
茨城福祉移動サービス団体連絡会
特定非営利活動法人 全国移動サービスネットワーク
【 プログラム 】
開会挨拶 島津 淳氏(交通空白地域の移動を考える調査研究委員会委員長/桜美林大学教授)
基調講演Ⅰ 「交通空白地域に移動手段をつくるには ~茨城県内の概況と課題~」
山田 稔氏(茨城大学工学部都市システム工学科准教授)
基調講演Ⅱ 「交通空白地域」の交通計画と住民主導型の移動サービス
~住民主導型の移動サービスの全国調査報告~」
吉田 樹氏(首都大学東京大学院都市環境科学研究科観光科学域助教)
山田稔・茨城大学准教授と吉田樹・首都大学東京助教先生の講演は、交通空白問題が起こった構造を大変分かりやすくお示しいただきました。
●公共交通の再編が必要なワケ
・マイカーばかり使ってバスに乗らなくなったからといっても、現状を昔のように戻すことは難しい。町がいったん大きくなり、それが歯抜けになっているため、集落や目的地が散在している、バスで一筆書きの運行はできない。
・自家用車を運転して移動・外出できなくなると、外出の状況はどうなるか。最低限行かなくてはならない通院の頻度は変わらないが、食料品の買い物など生活の質を左右する外出は、自分で運転して外出する人の2/3 まで減ってしまう。
・それを補う手段を確保するためには、コストが安いことも重要な要素である。「今よりも楽に移動できること」をめざして移動手段を作らなければ、外出機会は拡大しない。運営を住民が行う、バスやタクシーの中間的なしくみを導入するなど、さまざまな工夫がされてよいのではないか。
●どうすればいいの?
・住民が公共交通のあり方を考えたり、運営を担ったりすることが一つの方策ではないか。また、交通を考えること=暮らし続けられるまちづくりを考えることで、市民一人一人が、我が町がどういう町であってほしいかということを考えて行動しなければならない。
・行政はまず、現状の問題に気付いて動き出した住民の動きを受け入れる姿勢を身につける必要がある。過疎地有償運送は、立ち上がりがスムーズだったケースとスムーズでなかったケースが二極化している。住民と公共交通機関と行政が今後どのような役割分担をしていくか、共通認識を持たなくてはならない。
報 告
・ 茨城県警察本部交通部交通企画課安全係長 警部補 圓城寺 利弘氏
・ 茨城県企画部企画課交通対策室係長 石原 均氏
・ 茨城県社会福祉協議会福祉のまちづくり推進部係長 橘川 恒聡氏
圓城寺氏:交通事故による65 歳以上の死者は、2005 年から4 年間で2 倍以上に増えている。家族は心配、でも免許返納したら不便だから返納したくないというのが現状ではないか。事故防止のため、免許返納や返納後のサポートについて、ご家族にも協力をお願いしたいと考えている。
石原氏:茨城県は、では2007 年に「茨城県公共交通活性化指針」を作った。県民、事業者、市町村の意識調査を行い、2010 年度までの4 カ年計画で「公共交通全般」「鉄道・バスの維持確保」「利用促進」「利便性の向上」「県民の意識の醸成」のそれぞれに政策目標を立て、実施している。自家用車に依存している人が多い地域だからこそ、公共交通のあり方についても真剣に取り組く必要がある。
橘川氏:社会福祉協議会は、社会福祉法に位置づけられた民間団体として、全国全ての市町村にあり、地域の特性を生かした柔軟な福祉活動を行っている。市民、交通・企画の関係者とも、移動・外出の問題を福祉の立場から一緒に考えていける機関ではないだろうか。
パネルディスカッション
「交通空白地域での移動」をキーワードに、さまざまな立場の意見から、地域の中で私たちは何ができるかについて考えます。」
コーディネーター:吉田 樹氏(首都大学東京大学院都市環境科学研究科観光科学域助教)
パネリスト :伊藤 みどり氏(全国移動サービスネットワーク事務局長)
石川 諒一氏(特定非営利活動法人助け合いなかさと代表)
皆川 嗣郎氏(常陸大宮市総務部企画課係長)
アドバイザー :成松 浩二氏(国土交通省関東運輸局茨城運輸支局専門官)
谷口 守氏(筑波大学大学院システム情報工学研究科教授)
谷口氏 : 都市問題、特に過疎地問題を研究する中で、岡山県の福祉有償運送の運営協議会委員を引き受けることになった。福祉有償運送も過疎地有償運送と同様に交通事業者から合意が得られるよう様々なルールの下に実施されている。全国一律のルールガイドラインで縛ることに無理がある。地域にある全てのニーズを満たす方法はない。地域で合意する方法を見出す努力を。
成松氏 : 道路運送法は市民の生活を守るためにある。これからは、市町村からも、住民のみなさんやNPO等からもこれやってみましょうというアイデアをどんどん出してほしい。運輸支局を上手く使って規制にとらわれず「くらしの足」の確保に積極的に取り組んでほしい。
パネリストからの報告
石川氏 は、「助け合いなかさと」が実施している過疎地有償運送について、市から勧めがあったこと、タクシーとの関係で運送の区域を限定され補助金も少ないものの、地区内の住民からは全戸加入など必要とされるサービスであることなど話されました。
皆川氏は、 常陸大宮市は、過疎地指定を受けていることによって、交通に関しても色々な対策(温泉施設循環コース、市民バス、県立高校コース、デマンド型乗合タクシー)が取られていること、非効率になっている各種の移動手段を、デマンドタクシーの導入により再編を図っていることを紹介されました。
伊藤は、北海道占冠村、富山県氷見市などを例に取り、各地の過疎地有償運送が、地域特性に応じて誕生し、福祉やコミュニティ再生という視点を持って取り組まれていることを紹介しました。
会場からは、都市部にも交通空白地域が生まれているが対処できる法制度上のサービスがないこと、まず公共交通をしっかりと整備し直すことが優先ではないかといった発言があり、閉会後も講師への質問が続くなど、次回開催を切望されるつどいとなりました。
2009年12月17日、民主党本部において、前原誠司国土交通大臣宛に、道路運送法改正を求める要請書を提出しました。
民主党福幹事長の富岡由紀夫衆議院議員が15分間という短い時間ではありましたが対応してくださいました。

全国移動ネットからは、河崎副理事長ほか2名が参加し、「自家用有償旅客運送の登録数が全体として減少傾向にある」「新しい公共としてNPO等の活動が必要だと言われながら、そのような制度設計になっていない」「交通基本法の制定とともに関係法令である道路運送法も利用者本位で抜本的な見直しをしてほしい」「福祉輸送に限らず、市民の生活の足の確保は民間任せでなく政治が責任を持って行うべきで、予算措置も必要」と伝えました。
富岡議員からは、福祉有償運送等について現状で予算措置はされているのか、制度で認められているのに利用者が制限される状況はどうして起こるのか、など2,3の問いかけがあり、国土交通大臣はじめ行政へ責任を持ってつなぎますとの回答がありました。
提出までの背景と内容については下記をご覧ください。
要請書
プレスリリース
移動制約者の範囲を広く捉え、自治体ごとの調査実施と、MUST需要の公的保障を。
(1)調査の背景と目的
福祉輸送を必要としている人は、障がい者や高齢者など、生活上の様々な制約を受けて移動が困難な状態に陥っている人である。しかし、道路運送法では身体的精神的な要因に限定して「移動制約者」が定義されており、「様々な制約」やその度合いに基づいた制度運用はなされていない。
介護制度下でも「移動」の問題は取り残されている。国や自治体において、トータルな福祉輸送の制度設計とシステム構築を検討することが急務だが、その前提となる基礎データも整備されていないのが現状である。
そこで、
1.、移動制約者のニーズを掴む調査手法の獲得
2.福祉輸送の行政施策や民間サービスのあり方を提言するための基礎データの獲得
を目的として、2008度に独立行政法人福祉医療機構の助成を受け、無記名のアンケート調査を実施した。
(2)調査結果に見る移動制約者の外出実態とニーズ
回答者は、移動・外出に何らかの困りごとを抱えた人で、介護事業所や社会福祉協議会やNPO・介護タクシーなどを利用している1,161人(32都道府県)である。
1.4つの外出阻害要因、4つの助け、不足している2つの要素
外出阻害要因は順に「身体的・精神的要因」「交通環境要因」「人的支援要因」「経済的要因」で、それに対応(支援)しているのが、「家族」「ヘルパー」「自家用車」「非営利移動サービス」という結果になった。「介助者」と「費用の低減」が必要とされていることの表れだ。
2.移動手段の利便性と行政に求めるサービス
利便性の高い順に、社協・NPOなどの移動サービス>福祉・介護タクシー>自治体の移動サービス>一般タクシー>鉄道>バスとなった。一方で、上位3つは、「知らない」という回答も多かった。また、行政サービスへの期待では、「交通費の補助・低減」に次いで「福祉車両・バスの運行サービス」と「介助者派遣」が多く、バスへの期待も伺えるが、期待と裏腹に使い勝手が悪いのが現状といえる。
3.MUST需要とWANT需要の傾向の違い
MUST需要(本人の意向に関わらず外出しなければならない目的)、WANT需要(本人の意向によって生じる目的)ともに「問題なく出かけている」という回答が半数以上を占めた。しかし、MUST需要であっても、通院は全体の3割近い人が「移動手段の確保に困っている」と回答しており、妥当と思う金額の約2倍の料金を払っているという結果が出ている。
WANT需要は頻度が極端に低く、全体の3割以上の人が増やしたい外出目的に、遠出・近場の行楽、日常の買い物・手続きなどを挙げていることからも、問題なく出かけられる外出回数に抑えられているのが現状で、自由に出かけてはいないことを表している。
(3)提案
1.移動制約者を身体的精神的要因だけで定義せず、MUST需要とWANT需要の満足度や実態に着目した継続的なニーズ把握を。
2.介助者、利用料など、移動制約者のニーズに応える持続可能なシステム構築を。そのためには地域の生活交通を再編し、公費の有効活用をめざす必要がある。
3.MUST需要ですら充足していない状況を改善するため、移動を公的に保障する法制度の確立を。
※「福祉輸送ニーズの全国実態調査報告書」のご案内はこちらから
※調査データについては、「福祉輸送ニーズの全国実態調査報告・ダイジェスト」をご覧ください。
6月7日に、理事会及び第3回通常総会を開催しました。
▼総会(出席:25団体個人、委任状68=合計93/正会員総数149、傍聴2名、来賓6名)では、2008年度事業報告と決算、理事改選案がいずれも異議なく承認され、事業計画と予算についても、担当理事から新規事業の提起がなされ、確認されました。
ご来賓には、国土交通省自動車交通局旅客課の奥田哲也課長はじめ、藤井直人氏(神奈川リハビリテーション病院)、渋谷篤男氏(全国社会福祉協議会)、福原秀一氏(市民福祉団体全国協議会)、荻野陽一氏(東京ハンディキャブ連絡会)、今福義明氏(DPI日本会議)がおいでくださり、それぞれに今後の方向性にかかわるご提案や期待をお寄せいただきました。

▼総会後の学習会「もっと知ろう!地域交通予算」では、首都大学東京の吉田樹助教より、各地のバス交通が直面している課題と、バスを含む地域交通に投入される交付税・補助金のしくみをご講演いただきました。
乗客の減少や補助金の削減を受けて利用しやすいダイヤを組む職員を配置する財政力のないバス会社の現状や、補助金が投入されているために、非効率な運行が続いているバスの例が示され、それぞれにどのような改善の余地があるか分かりやすく話されました。
地方交付税(普通交付税、特別交付税)や補助金の目的や使われ方にも触れ、緊急経済危機対策の補正が執行される今年度は、自治体職員の意識が高くなればSTSへの予算配分も可能ではないかと提起されました。
▼また、三役人事について総会後に第1回理事会を開催し、2期4年理事長を務めた杉本依子さんに代わって中根裕さん(前副理事長/移動支援ネットワークちば)が理事長に就任し、副理事長には河崎民子さん、柿久保浩次さんに加え、新たに杉本依子さんと笹沼和利さんが就任しました。


新理事長 中根裕さん と 元理事長 杉本依子さん
福祉タクシー券が福祉有償運送に適用されている自治体は全国1,782のうち55市区町村
障がい者・高齢者等へのタクシー券の交付事業(福祉タクシー券)を実施している市区町村で、福祉有償運送団体が契約事業者になっているかどうかを、調査しました(地域ネットワーク組織または都道府県の福祉担当部局協力)。
福祉有償運送団体が存在しない自治体では、契約の是非について検討されていない場合もありますが、契約が可能とされる地域は、下記の市町村です。ほとんどの市町村に既に契約している団体が存在します。(2008年6月現在)
~福祉タクシー券の交付というしくみについて現時点で賛否両論があり、「移動にかかるコスト負担を誰が行うべきか」という視点で、今後も議論必要~
福祉タクシー券の契約事業所拡大は、券が配られても利用できるタクシーがない、という利用者にとって、選択肢を増やしたり外出を促進したりする効果があります。また、少ないコストで多くの利用を促進するという点で税の効果的な利用になることも評価できます。
しかし、不正利用される事例があったり、福祉有償運送が対象事業者になることでタクシー業者の経営を圧迫する、安上がりの福祉を推進するという理由で懸念する意見もあります。移動のコストを誰が負担するべきかという議論につなげていく必要がありそうです。
(福祉有償運送の所在地自体については、別途調査中)
○青 森 県: 青森市と八戸市で契約可能だが、八戸市には福祉有償運送団体が存在しない。
○秋田県:能代市、鹿角市
○山形県:天童市で契約可能
○千葉県:鎌ヶ谷市は契約可能(全県下への聞き取り未実施)。
○東京都:世田谷区、板橋区、練馬区、杉並区、国立市、立川市、調布市、八王子市、府中市、小平市、狛江市で契約可能。
東久留米市、町田市、清瀬市、東村山市、多摩市、稲城市、羽村市、国分寺市は、領収書を添付し市の窓口に精算を申請すると現金還付されるしくみ(タクシー、福祉有償運送の別を問わない)。
○神奈川県:横浜市、川崎市、大和市、相模原市、厚木市、海老名市、座間市、綾瀬市、藤沢市、茅ヶ崎市、平塚市、秦野市、伊勢原市、横須賀市、鎌倉市は契約可能。
愛川町、清川村、大井町、山北町、開成町、箱根町、真鶴町、湯河原町、三浦市、葉山町は福祉有償運送団体が存在しないが契約可能。
○大阪府:茨木市のみ契約可能。
○福井県:福井市、鯖江市、高浜市
○鳥取県:鳥取市、岩美町で契約可能。
○島根県:出雲市、浜田市、津和野町で契約可能。
○愛媛県:松山市、今治市、八幡浜市で適用。
○福岡県:小郡市で適用。(小郡市以外は不明)
詳細についてご解答いだだいた15県分はこちらから
12月19日、国土交通省内会議室で、「地域における福祉タクシー等を活用した福祉輸送のあり方調査」第2回委員会が行われました。 この事業は、福祉有償運送の運営協議会において、地域の実情を踏まえた福祉輸送に関する議論がなされていない状況があるため、「福祉輸送ニーズの把握方法の検討」と「運営協議会のあり方の検討」を行い事例と手法をまとめ、望ましい福祉輸送の提供方法を地域で検討できる状況を作っていくことを目的としています。
調査委員会は、委員長に秋山哲男首都大学東京教授、事務局に(株)社会システム、委員として自家用有償旅客運送フォローアップ検討会ワーキンググループに島津淳桜美林大学教授と大田区職員が加わったメンバーで構成されており、2008年度末までに以下の事業を行う見通しです。
(1)地域における福祉輸送ニーズの把握方法の検討
1)福祉輸送ニーズの把握・サービス提供の現状と問題、両者の課題整理
2)需要とサービス供給量の推計
(2)モデル3地域での検証
対象地域=杉並区、札幌市、埼玉県ときがわ町
(3)全国の運営協議会の実態把握、あり方の検討
1)運営協議会構成員へのアンケート及びヒアリング
2)上記1)を基に、関係者の役割、必要性の判断方法、協議の進め方を検討する
事務局案では、需給関係の把握後に自治体職員や交通事業者等が「福祉輸送計画」を立てるというプロセスを創り、需要に見合った供給体制やサービス内容を地域で構築することをめざすことが示されています。これまでの運営協議会は、福祉有償運送の申請団体の登録要件審議が中心になっていましたが、今後、福祉輸送全体を見渡し、ビジョンを立てた上で福祉有償運送の必要性を議論する場になれば、利用者ニーズを中心に据え、それを誰がどのように支えていくかという議論が展開される可能性がでてくるかもしれません。
しかし、委員会の予定には、これまでのワーキングで挙げられた「上乗せ基準」や委員構成の問題点、対価についての具体的な見直し作業が含まれていないため、 (3)1)のヒアリング後に見直しが行なわれるよう委員会に参画し、必要に応じてはたらきかけも行っていく予定です。
運営協議会構成員へのアンケート調査結果の報告・調査票はこちらからから
第2回委員会資料等(アンケート調査結果を除く)はこちらからから
12月3日に、民主党との「STS推進に関する意見交換会」が行われました。参加者は、日本移送●移動サービス地域ネット連合会、日本アビリティーズ協会、全国移動ネット、移動支援フォーラム、市民福祉団体全国協議会の理事や会員など17名で、民主党からは、企業団体局と大河原雅子議員を中心に、金田誠一議員、前田武志議員(企業団体委員長)、小川勝也議員、高橋千秋議員、大島九州男議員、小宮山泰子議員、が出席されました。
これまでにも民主党議員との意見交換は何度か行われてきましたが、今回は超党派の政策提言活動の第1回と位置づけ、非営利移動サービスを取り巻く課題を提起しました。出された主な意見は以下の通りです。
●障がい者は、経済的自立や就労を求められても、そもそも通勤手段が確保できない。福祉有償運送も、利用者にとっては利用料が高額である。どのような障がいを持っていても、障がいのない人と同様の生活を送る権利があるという前提にたち、いかなる事項についても不利益を被らないよう施策を講じるのが国家の責任。障害者差別禁止法の成立と、移動の権利を保障する施策の実施を求めたい。
●福祉有償運送団体は、タクシーの1/2という対価設定ではサービスの継続が難しい。加えて、タクシーをベースにした制度設計によって活動が萎縮、減退している現状がある。バスや電車を利用したいのにできないという人に対して、本来は利用料金をバスや電車並み、ないし2倍位の値段で提供したい。幅広い住民の参加を得て地域の課題を解決するという観点から市民活動をもっと推進する、具体的に移動支援サービスを推進する法律も必要である。
●地方では、STS以前に、バス会社の経営不振など、地域の公共交通のインフラ自体が傷んでおり、すべての人に移動の権利を保障する法制度が必要になっている。まずは公共交通をより一層多くの人に使いやすいものに、改善していくべき。それでも利用できない人のために、移動制約者保護を中心に据えて公共交通やNPOを位置づける「STS法、STS基本法」のような法律が必要ではないか。財源確保のためにも、根拠法が必要と考える。
●介護事業を行っている団体や事業者が、移動・外出においても拠点の役割を果たしていくと思われる。介護保険、障害者自立支援など介護、福祉の面から、移動●外出の制度的な整備が必要である。
●ボランティア活動を支援するための税制や、地域公共交通再生活性化法など関連する現行法制度を活用して、状況を改善する方法も検討、推進したほうがよい。
大河原議員からは、民主党は、交通基本法の制定を提案しているが、「移動権」のブラッシュアップをしていきたい」という決意表明があり、また、「今日を第一回として、今後も、回を重ねていきましょう」という提案がありました。 根拠法によって財源が確保できるのか、タクシーやNPOなどの担い手が義務を負う法律になるのか、移動支援サービスを推進する法は何を規定するのか、登録不要の市民活動は推進できるのか、など参加者の中でもまだイメージが共有できていませんが、全国移動ネットでは、いずれも推進する方向で、非営利の移動サービス関係者間での協議を重ねていく方針です。
課題整理と提案はこちらから

11/15,16に行われた大阪のセミナーでは、約90人の参加を得て、国土交通省の奥田旅客課長の講演、西日本各地のネットワークの活動報告、九州大学の嶋田準教授の講演、大阪大学の猪井助教の研究報告、福祉輸送ニーズ調査の状況報告などが行われました。今後の移動サービスの方向性を示唆する各講師の発言を以下にご紹介します。
<奥田哲也氏/国土交通省自動車交通局旅客課長>
●自家用有償旅客運送は今後一層重要になるという認識からNPO等によるSTSの安定化を図る目的で制度化が行われた。この制度をよりよい制度にするため、自治体に趣旨を徹底し、運営協議会を、本来的(理念通りの)役割を果たせる場にしたい。「福祉輸送のあり方調査」委員会を設置した。
●ワーキングを通じて申請書類を減らす合意形成にも努めている。現在の制度運用見直し作業の状況としては、(1)複数乗車は例外的であっても、運営協議会の合意があれば認めるという考えに立ち、色々な事例を集めて判断基準を示したい。(2)運転者の講習は、これまでどおり従事するより前に受けていただきたい。(3)対価は、タクシー運賃の1/2があくまで目安であり、上限ではないと考えてほしい。
●タクシー料金が高いからと言う理由で福祉有償運送を使うことは認められていないが、所得政策を含めて済み分けを明確にして行く必要がある。特に、タクシーがユニバーサルデザイン化を進める際には、車両導入と人材育成が必要で、いずれにしても経済的な問題が最後に残る。
<嶋田暁文氏/九州大学法学研究院準教授>
●現行制度の問題点は、「決定と権限の所在が運営協議会と国に乖離しているために起こる無責任体制」、「タクシー事業をベースにした制度設計」「不服申し立て制度の不備」「無償の範囲の過度の限定化」「利用者不在」の5つ。
●無責任体制を改善するためには、登録権限の自治体への委譲をするべき。やる気のない自治体に権限が下ろされたらますます状況が悪化するのではないかという懸念はあるが、地方分権は責任の所在を明確にし、言い訳を許さなくするための必要方策である。
●運営協議会を利害調整の場から利用者本位に変えるためには、国が運営協議会の趣旨を徹底することが必要。運営協議会で論ずるべきは法定の3項目(必要性、区域、対価)である。他の事項と一括で議決するから上乗せ基準ができ、遵守すべきとされてしまうが、上乗せ基準を遵守すべきと言うルールに法的強制力はない。そもそも通達は、国の機関内部の運用上の指示書であって地方自治体が遵守する必要はない。=「法定以外の事項を他事考慮的に合意しない運用はむしろ違法である。
●協議事項、構成メンバーの見直し、不服申し立て
●説明責任確保の制度化も行うべき。
●市民活動団体は、無償の範囲の拡大を推進してはどうか。条例作り、対価性を希薄化させるしくみ作り、地域で合意する「無償運送」の推進、有償運送団体が無償運送も行うなど。
<猪井博登氏/大阪大学大学院助教>
「福祉有償運送の対価設定に関する利用者評価と考察」と題し、福祉有償運送の運営の困難さを示す調査の結果を以下のように発表されました。
●大阪府下の全ての福祉有償運送事業所176箇所と、利用者250人に調査票を配布した。回収率はそれぞれ47.2%と25.6%。
●年間の運転者への報酬、燃料費、保険料、車両維持管理費、資格
●研修費用を輸送のコストの算出根拠とすると、福祉有償運送には、タクシー上限運賃以上の輸送のコストがかかっている。
●利用者が払ってよいと思う額は、ばらつきが大きい。高いほうの金額は、タクシーの90%くらいで、安いほうは30%くらいのところにある。但し、習慣的に利用する場合を想定していないため、高めに答えている人も多いと考えられる。中間値はタクシー上限運賃の1/2か少し高い額で、利用者のうち半数近くの人は、福祉有償運送を高いと感じていることが現れている。
●実際に収受している額は、タクシーの20%から40%くらいにとどまっている。この額は、支払って良いと思う額の安いほうに当たる額であり、恐らく、福祉有償運送の対価設定は、支払っても良いと思う額が安い人の影響を受けて安めにせざるを得ない。だとすれば、タクシー1/2議論に時間をかける必要はないのではないか。
●また、支払ってよい額の平均をとって対価設定しても、輸送コストは賄えない事業所が多く、利用者の事情に合わせて利用者個人への助成も考慮されるべきである。
また、活動報告では、
・さが福祉移動サービスネットワークの平野氏から、「バス路線廃止などをうけて地域は切迫した状況にあり、県との協働で乗合タクシーや住民主体の無償運送などいろいろな方向から過疎地域の足の確保を模索している」
・、移動ネットあいちの渡部氏から「制度化後に支援できなくなった利用ニーズに対し、福祉有償運送団体が『福祉運送』と命名して登録不要の活動を拡げていく方針を立てた」
・関西STS連絡会の遠藤氏から「大阪府内の運営協議会ではタクシー事業者の反発によって申請団体が様々な上乗せ規制に苦しんでいる」こと、バスや通所施設の職員研修などを通して幅広い担い手の育成と相互理解を模索している」
などが報告されました。
<三星昭宏氏/近畿大学理工学部教授>
以下のように2日間をまとめられました。
●道路運送法であっても、社会システムとして移動支援の取り組みが認知されたことは良いことで、できた物を肯定して前向きにやって行こうと言う考え方も大事。制度論として、国任せではなく活動現場からみんなで考えていかなければならない。
●運転者の研修が広がっていることはよいこと。別の場でさらに深めていけると良い。
●自家用有償旅客運送の問題は、運営協議会にある。上乗せ基準を撤廃し敷居を下げる運動が必要。また、構成員を見直し、構成員の課題意識を高め発言を促していくことも必要。
●ニーズの調査は、自治体にとってもとても重要な課題。
(ニーズ調査は独立行政法人福祉医療機構「長寿・子育て・障害者基金」の助成事業として全国移動ネットが08年度に実施中)
●各地で、交通基本計画や地域福祉計画などが見直しの時期に来ている。自治体のパブコメ募集などを見逃さず、移動制約者への施策を書き込む運動をしていく必要がある。バリアフリー新法に基づくバリアフリー基本構想は、義務ではないが住民から要求があれば策定しなければならない(策定済みは251市町村)。STSも組み込むよう働きかけるとか、比較的大きな予算の付いている地域公共交通再生活性化法に基づく地域連携計画にSTSを含めるなどの方策も提案していくと良いのではないか。


10月に主催、共催した「福祉交通セミナー2008」「第2回地域交通シンポジウム(山形)」、「全国研修サミット」では、交通空白地域や中山間地域での「地域住民の足の確保」に対して、移動サービスがどのような役割を果たすかという課題意識の共有が進みました。 身体的な障がい以外の理由で移動サービスを利用していた人の一部は、自家用有償旅客運送の制度下では、過疎地有償運送でなければ支援できなくなりました。
しかし、全国に約60団体しかありません。デマンド交通(乗り合いタクシーやフレックスルートバス)など公共交通の柔軟な運行を可能にする取り組みは、全国100~120箇所で導入されていますが、事業者が法規制によって住民のニーズに対応できないという制度上の問題、地形や人口分布から効率的な運行が難しいといった地理的な問題があり、デマンド交通で一挙に問題が解決することも難しいのが現状です。
自家用有償旅客運送にとらわれない住民主導の移動サービスの創出(復興)、福祉有償運送に加えて過疎地有償運送の普及による柔軟で細やかなサービスを行うこと、地域にある社会資源を総動員し、効率的な運行や利用者の立場に立った柔軟なサービス提供をコーディネートする人材の育成、などの必要性が浮き彫りになりました。
2008年度は、研修サミットin東京(7月)、全国研修サミット(10月)、移動送迎福祉有償運送セミナー(11月)の3つの行事を通して、運転者の育成と安全性の担保について議論を深めました。運転者が足りない、運転者講習の受講が負担であるという声が各地で聞かれますが、これらを含め、安全性を高めるために研修はどうあるべきか?研修を運転者の発掘や育成に役立てるには?というテーマを掲げた結果、様々な意見が出てきました。
特に、「全国研修サミット」では、認定講習機関の事前アンケートや参加者から、「たくさんの人に運転者になってもらうためにハードルは低くしたい」という意見と「安全に対する意識や知識をきちんと身につけてもらうため認定講習は一定の内容を満たすべき」または「必要条件を知りたい」という意見が混在している状況が見えてきました。
しかし、登録団体の成り立ちやサービスの担い手像(ヘルパーやシニアボランティアなど)が様々な状況下で、認定講習に対する考え方や手法、指導内容も多様化しており、共通認識を持つには至りませんでした。今後は、認定講習機関がそれぞれの地域事情や受講対象者に合わせて、理念と特色のある講習を実施していくことが必要といえます。全国移動ネットでは、出された意見の中から、下記のような視点で今後の研修方針を立てて行く予定です。
●講師を担当できる人は、地域にたくさん存在する。講師を増やすことが、地域で移動サービスの認知を高めることにつながる。また、各移動サービス団体の中で講師を育てることがサービスの安全性を高めることにつながる。講師の質や指導内容は均一でないもの。
●認定講習の指導に際し大切なことは、安全の意識を喚起すること。利用者の思いをルールや技術で無視しない視点を持つこと。受講者がボランティアの場合は、福祉有償運送の重要性やその背景を伝えること。
●講師の指導内容に過不足がないよう全体を見渡す人の存在が大事。受講者の内に残る講習を行うには、互いに学びあう手法、いろいろな人に見られ緊張感を高めることが効果的。
●認定講習の内容を厳しくしても、初任者に理解できることは多くない。また、受講者の元の資質に負う部分は変えられない。資質の見極めと、安全への意識や技能を高めるため、現場の課題意識に応じて自主講習、現任者のブラッシュアップ講習を組み立て、実施する必要がある。認定講習を実践的で受講しやすいものにしていくことも必要。
●サービスの安全性を担保するキーパーソンは、各事業所の運行管理担当者。運行管理担当者を育成する講習が必要。運行管理担当者の講習体系は未確立であり、今後検討していく必要がある。
●運転者、運行管理担当者、運営者がそれぞれに関心事や疑問点ややりがいを感じる事柄が違う。認定講習とは別に、それぞれが積極的に関われる機会・研修をつくっていくことが大切。
●どのような講習が役立つか、各地の講習機関が交流し情報交換する組織や場があるとよい。
なお、効果的・専門的な指導を行うための手法については、触れる時間があまり触れることができなかったため今後サミットの報告書を作る中で指導に役立つツールに仕上げていきます。
10月6日、国土交通省第2会議室Aにて、2006年の道路運送法改正後、半年に一度開催されてきたフォローアップ検討会の4回目が開催されました。今回は、3月24日から9月25日まで7回開催されたフォローアップ検討会ワーキンググループ(以下、WG)の中間とりまとめを、国土交通省が以下の3つの事項に分けて説明し、その後意見交換を行いました。
「上乗せ基準(資料1)」
「現行制度内での見直し(資料2)」
「WGでの継続協議(資料3)」
1.上乗せ基準(オーバールール)
国交省からは「運営協議会において十分な検討が行われ、合理的な理由に基づいて合意され設けられたローカルルールについては、過度な制限を加えるこものではない限り、排除されない。但し、長期間見直しされていない、個別の事例に基づくものを吟味せず他の事例にも適用しているもの、旧制度からそのまま適用されているものは現行制度に照らして見直す」といった方向性が示された(通達発出予定)。NPO側から、運営協議会の位置付けが中途半端なため市区町村の権限と責任が不明確となっている制度上の問題点を指摘し、協議を正常なものとするため不服申立制度と情報公開が必要なことを指摘した。これについて、国交省側からは「検討する」とだけで具体的な回答は無し。
2.現行制度内での見直し
見直しをせず現行のまま対応可能とされた項目も複数あったため、解釈の確認が行われた。WGで出された「運営協議会の構成員の見直し」、特に、本質的な協議を促進するためにNPOの事業者団体(全国移動ネットや地域のネットワーク)を構成員にすべきとの意見について、国交省からは「NPOの事業者団体が構成員となることは制度として否定されていない」との回答があった。また、運営協議会という特殊な場に不慣れなため十分説明できない申請団体の代わりにNPOの事業者団体(全国移動ネットや地域のネットワーク)が出席することについても、「代理は認められないかもしれないが補助者ならば認められる」との回答があった。
3.WGでの継続協議
1)運送の対価
国交省は「タクシー運賃の概ね1/2とは、実費の範囲内であること、営利を目的としていると認められない妥当な範囲内であることの目安であり、“上限として設定されているものではない”」という解釈を示した。NPO側からは、7回のWGの中で、1/2の記述の削除を提案するとともに、別にWGを設け現場のヒアリング等時間をかけて丁寧に協議すべきことを主張してきたが、国交省からはヒアリングも含めて継続協議していくことは、検討事項として用意があるが、別のWG設置についての具体的な回答はなかった。
2)運転者の要件
「2008年9月末までの猶予期間が終わったことがすでに規制強化となっている、運転者の確保も難しくなりつつある状況を踏まえ、“みなし講習”を認める等、安全・安心を確保しつつ運転者の増加を促進する取り組みが必要」との意見がNPO側から出された。
これについて国交省からは「安全・安心のためには“みなし講習(新任者の認定講習受講の猶予)”を認めるのは難しい、ただし運転者講習の受講者がこれからは減るだろうから認定講習の実施団体が連携する等これまでとは異なる取り組みが講習団体に求められると考えている」との発言にとどまった。
3)複数乗車
国交省からは、個別輸送が原則との考え方が示された。NPO側からは、「複数乗車の制度が現状とは乖離しているのでは、現行の解釈では複数乗車を申請する意味がない」、「どのような運送形態が複数乗車とみなされるのか」、「ワリ勘は複数乗車とみなされるのか」等の意見と指摘も出されたが、具体的な回答は示されなかった。
4.その他
1)アンダールール
上乗せ基準とは反対に、通達より緩い“アンダールール”が運営協議会で出来た場合の取扱いについてタクシー側から質問がでた。国交省からは、「アンダールールについては制度・通達に沿わないということになるので、運営協議会の構成メンバーである運輸支局の担当者がアンダールールを指摘するだろう」との回答があった。
東京生活者ネットから助成をいただき、「研修サミットin東京」を開催しました。人材育成に必要な素材を参加者とともに見つけることを主眼にした企画で、講師スタッフ含め43人が、和やかに、また熱っぽく語り合いました。認定講習にとらわれず、「出会いの中から学びあう」という市民活動の醍醐味を感じる二日間でした。
●一日目は、ワークショップのみで参加者の日頃の思いを引き出す
時間ということで、1グループ6人×6グループに別れ、運転者、運行管理担当者、団体運営者、それぞれの疑問や悩みを出し合い、発表しました。

初日のワークショップ

運転者育成についての心構えを語る
関西STS連絡会の伊良原さん
6月1日に、東京都中野区で第2回通常総会を開催しました。東京交通新聞社の武本英之氏、市民福祉団体全国協議会の田中尚輝氏、東京ハンディキャブ連絡会の荻野陽一氏を来賓に迎え、17団体・個人出席のもと、全ての議案が承認されました。
冒頭、杉本理事長は「当会は発足より10年になり、特区、ガイドライン、法改正まで経験することとなった。しかしこの法改正は多くの団体に閉塞感を感じさせている。当会は、誰でも、いつでも、どこにでも、という言葉で、移動の保障を目的として活動を開始した。本年は活動方針の中で示すように、現在を変革期と捉え、今後の中期的なビジョンを持てるよう活動を進めていきたい。皆様のご協力を御願いしたい。」と挨拶しました。
2008年度の事業計画については、この現状認識に立ち、政策提言など7事業を行うことが理事会決定されていますが、講習や相談について地域ごとに課題解決できるよう支援を求める意見が出され、それらを踏まえて理事会主導で事業を推進していくことが確認されました。
また、理事の増員、監事の交代が次の通り、承認されました。
新任理事:笹沼和利(埼玉県移送サービスネットワーク)
森沢恵美子(富山福祉移動サービスネットワーク)
辞任監事:若林惠子(神奈川ワーカーズコレクティブ連合会)
新任監事:奈良環
※東京交通新聞に、総会の様子が紹介されましたので、下記にアクセスしてご覧下さい。
http://www.zenkoku-ido.net/newsp/080609TKsoukai.pdf
福祉有償運送の制度見直しが急務、2008年度は政策提言を軸に7事業を実施
全国移動ネットは、福祉有償運送の制度見直しに向け国土交通省がワーキンググループを設置したことや、2008年度の事業方針決定を前に、5月17日、「政策提言合宿」を行いました。理事を中心に24名の参加があり、
(1)道路運送法の改定
(2)登録不要の範囲の拡大と地方の課題
(3)道路運送法以外、国土交通省以外の省庁への働きかけ
の3点について参加者全員で討議しました。
参加者からは「法制度の改定(要件緩和)がなければ、登録団体は持ちこたえられない」という発言が多く出され、「要件緩和と上乗せ(ローカルルール)の撤廃が急務」「運営協議会のあり方の抜本的な見直しが必要」であることが確認されました。
支援が必要な人に対してサービスが提供できないことへ憤りも強く、登録団体が登録外の事業を平行実施する必要があることや、交通不便地域ではあらゆる資源を駆使して地域住民の足を確保していく必要があること、登録が困難な小規模の活動も認められるべきこと、地域で必要なサービスの総量やコストが設定されるべきことなどが挙げられました。
いずれの課題についても、政策提言チームを設置し継続して検討することとしましたが、結論が出たものから随時全国移動ネットの事業として実施していきます。
また、翌18日には、2008年度第1回通常理事会が開かれ、2008年度の事業計画と予算が承認されました。「政策提言」を柱に「立ち上げ運営支援」「研修」「出版」「調査事業」「相談(利用者)」「ネットワーク構築支援」の各事業を、担当理事を中心に実施していきます。事業計画はホームページに掲載されています。
→http://www.zenkoku-ido.net/descriptionf
2007年10-11月に福祉有償運送団体の実態調査を行い、国交省主催のフォローアップ検討会に速報を提出していましたが、このたび、この調査結果を調査報告書としてまとめました。
調査では、「車両数」「運転者数」「利用者数」「運行件数」「収支」について、初めて登録(みなし登録団体の場合は80条許可)を受けた時点を境に、登録前と登録後の実績を質問しました。
その結果、各項目の合計値を回答団体の数で除して一団体あたりの数字を見ると、以下のようになりました。
<一団体あたりの活動状況>
・利用者数は11.3%増加
・車両数は1.2%増加
・運転者数は2.8%減少
・運行件数は1.3%増だが、利用者一人あたりでは9.0% 減少
・収支は悪化
運営協議会の設置数増加に伴って、未登録団体が登録に移行しているため、全体の合計数は当然増加していますが、一団体あたりでは、運転者数が減少し、利用者の外
出機会の拡大にはつながっていないことが分かります。
調査回答には、多くの課題が自由記述で寄せられており、それらも大別して数値化しています。
報告書の全文はこちらからダウンロードできます。
報告書は販売もしています。200円(送料別)。
ご希望の方は、事務局までお申込みください。
12月21日に、道路運送法79条登録制度を検証する第3回の「フォローアップ検討会(旅客課主宰)」が開催されました。 全国移動ネットからは、杉本理事長、山本理事(研修担当)のほか、河崎副理事長(福祉有償運送団体として)が委員として 出席しました。
・調査計画書
・調査票
・調査結果(概要、集計表)
・集計結果(活動実績増減のみ)
2007年7月、東京・世田谷区にある福祉有償運送団体の運転者が、送迎活動中にヒューマンエラー(車両の操作ミス)で亡くなるという悼ましい事故が起こりました。
区内のNPOなどで作る「世田谷移動サービス協議会」では、12月19日、「 この事故を1人のドライバーのミスで終わらせてはならない。この事故を検証し、関係者一人一人が自分の問題として受け止め、安全について考える場を作りたい」とセミナーを開き、全国移動ネットも開催協力しました。
セミナーでは、警視庁交通安全教育センターの大曾根係長の講義と、この事故を取材した東京交通新聞者の竹ノ内記者から取材から見えて来た課題の提起をいただきました。お二方のお話や参加者の意見交換を通し て、車両の操作方法の改善の余地や、団体・運転者ができる事故防止対策、団体から運転者や利用者へのケア・フォロー等の検討課題が挙げられました。現在、2回目も開催する方向で調整中です。
「車両事故から学ぶセミナー報告」(ワード文書が別に開きます)
11/11に、大阪市浪速区で関西STS連絡会との共催セミナーを開催
しました。
71団体80数名の参加(大阪市外が7割)を得て、8人の報
告者によるリレー講演となりました。行政職員、NPO、タクシー事業者、研究者などそれぞれの認識の違いが顕著に出た報告でした。
大阪府の担当者からは、ブロック単位の運営協議会で活発な議論がなされて基準が決められており、その経過からしてもセダン全面導入は時期尚早という説明がありましたが、杉本依子理事長と遠藤準司理事の講演では、ローカルルールの数々にNPOが萎縮している様子が窺えました。
三重県の担当者からは、登録団体の実態がグラフ化して示されました。全県1区のセダン特区だった代償として持込車両が大幅に削られた経過があり、登録を返上する団体や休止している団体が出ていること、運転者の育成が急務であることなどが数字でわかりました。
これに対し、国交省の藤田旅客課長からは、国交省はバスタクシーの産業育成に長く取り組んで来たが、マイカーの普及と公共交通機関の現状から見て自家用有償運送が必要という認識に至っているというお話がありました。できて間もないシステムであり賛否両論だが、ぜひ建設的な提案がほしい、今後も通達等で要件緩和していきたいということでした。
その他、「移動」をキーワードに進められている取り組みとして、タクシーの共同配車センターや利用者の公共交通利用訓練や高齢者の運転断念プログラムの紹介や、自家用有償旅客運送の是非を「協議会」で審査することへの問題提起もあり、盛り沢山のセミナーでした。
1.「大阪府の福祉有償運送に係る運営の現状況」
(大阪府健康福祉部健康福祉総務部企画グループ・主査 中村光延さん) 資料
2.「三重県の福祉有償運送普及促進支援事業の模索」
(三重県健康福祉部長寿社会室・主査 盆野行輝さん) 資料
3.「大阪福祉タクシー総合配車センターの事業計画」
(全国福祉輸送サービス協会近畿支局大阪支部・理事 黒田司郎さん) 資料
4.「枚方市・共同配車センター事業(福祉移送サービス)の現況と課題」
(パーソナルサポートひらかた・理事長 長尾祥司さん)
資料1
資料2
藤田 耕三氏(国土交通省自動車交通局・旅客課長)
猪井博登氏(大阪大学大学院工学研究科交通システム学領域・助手) 資料
1.関西STS連絡会・事務局 遠藤準司さん
2.特定非営利活動法人 全国移動サービスネットワーク・理事長 杉本依子さん
北川博巳氏(兵庫県立福祉のまちづくり工学研究所)
資料
1月14日にシンポジウム「徹底討論!移動の自由は拡大するか?」を開催しました。移動サービス関係者を中心に、自治体、社協など110名が参加し活発な議論が行われました。
パネラー、参加者からは、道路運送法79条の登録制度によって利用対象者の範囲を狭められたり、運転者の講習時間や費用がかさみ運転者が減少することへの危機感と、非営利活動を道路運送法で規定するのは限界があるとの発言が多く出され、移動の自由が拡大した(する)とは言えないという評価が大勢を占めました。
今後の展開を結論づけるには至りませんでしたが、運動の方向性についてはいくつかの意見に収斂したと言えます。
(1)新しい枠組みを前向きに受け止めた上で問題点を減らす取り組みをしていこうという意見、(2)利用者にとって必要なサービスであれば、登録するしないに関わらず何らかの形で継続するべきという意見、(3)たすけあい活動が社会的にきちんと認知される取り組みを活発化すべきという意見などです。
(1)(2)(3)は相反する意見ではありませんが、移動サービスを実施する各団体が、現実問題としてこれらの選択を迫られていることも事実です。各団体が主体的に判断し貫くこと、そして地域を牽引するのは新しい公共であるNPOであるという自覚を持つことの重要性が確認されたシンポジウムとなりました。
(文責/事務局長:伊藤)
運転者の研修に認定制度が設けられた。また3年ごとにブラッシュアップ研修を義務付ける動きもある。
ご利用者に安心と安全を担保する研修制度について考える。
登録の要不要については様々な意見がある。任意団体の活動を守っていく必要がある一方でフォーマルな制度活用型との整合性もある。
自家輸送等もともと「いびつな制度」の中で登録の要不要について討論する。
第1、第2セッションの議論および乳幼児等の地域ニーズを踏まえて、今回の改正法と今後の課題を検証・議論する。
2006/11/11、全国移動ネット等移動サービス関連5団体主催で改正道路運送法に関する学習会を開催しました。 NPO関係者を中心に全国各地から約150名の参加があり、法令通知を作成した旅客課職員に直接質問をぶつけました。全国移動ネットでも、事前に質問事項をまとめて送付し、学習会の中で回答を得た項目についてまとめましたのでご参照ください。
『学習会「改正道路運送法における自家用有償運送の全容と運用のポイント」への質問事項と回答』
今回の改正では、例外許可から登録制として位置づけられたことにより手続きの方法が細かく規定され条件が厳しくなった部分があります。また、運営協議会で合意を得るべき項目を減らしたことで議論が難航する恐れを排していますが、要件を法令通知以上に厳しく設定することが許されているため、地方ルールが追加される事態が既に起こっています。各地で、改正法に関する説明会や学習会が開かれていますが、NPOだけでなく、運輸支局や自治体担当者も法令通知の策定趣旨を十分に理解することが課題です。疑問が生じたらその場で対応せず、全国移動ネットにお尋ねいただくか、運輸支局などから国土交通省本省に確認を入れてもらうなど、慎重な対応をお願いします。
改正道路運送法の実際の運用を決める「通達」発出を前に、全国移動ネットを含む移動サービス関連5団体(さわやか福祉財団、市民協、全国移動ネット、移送・移動サービス地域ネット連合会、移動支援フォーラム)が、連名で国土交通大臣宛に政策提言書を提出しました。
〈提案内容〉 詳細はコチラ(PDF)
担当の旅客課からは、即答は難しいとのことで明確な回答は得られませんでしたが、運送の対価の考え方と運営協議会のあり方を中心に1時間半にわたる意見交換を行いました。運営協議会については、自治体権限の強化を強く訴え、自治体が開催・運営に消極的になるような記載事項(構成メンバー、合意の方法、利用者の判定委員会など)は修正ないし削除するように求めました。
また、国土交通記者会での記者会見、国交省幹部(審議官、事務次官、秘書官、政策局長)への提言書提出を併せて行い、改正道路運送法によって、移動サービスが規制され、活動団体が減少し、利用者の自由な移動を妨げる事を懸念していることを広く知らせることができました。
7/29、移動サービス市民活動全国ネットワーク(任意団体)の解散総会及び特定非営利活動法人 全国移動サービスネットワークの臨時総会を開催しました。
会員約25名出席の下、2006年度の事業計画や予算を確認しました。また、理事として福岡県の永田秀雄氏を追加することが承認されました。
総会後は、国土交通省旅客課の岡野まさ子課長補佐より道路運送法改正のポイントについてのご講演をいただき、今後の活動継続に不安や疑問の声が相次ぎました。
また、移動ネットみやぎの運行管理ソフトの説明会を行い、出席者の関心を集めました。運行管理ソフトは、今後全国移動ネットでソフトの販売を行う予定です。
2006年7月、東京都からNPO法人の認証を受け、7月28日に登記を完了しました。今後は正式に「特定非営利活動法人 全国移動サービスネットワーク」として活動していきます。どうぞよろしくお願いします。
市民協と共同で国土交通省に提出した「16の要望」を一部修正し、リーフレットとして発行しました(1500部)。
道路運送法改正についての学習会や、自治体への働きかけにご活用下さい。こちらからダウンロードもできます。
「16の要望」リーフレット(PDF)
全国移動ネットと市民福祉団体全国協議会(市民協)は、このたび、「道路運送法改正による福祉有償運送制度化に対する16の要望」を作成し、国土交通省に提出しました。移動制約者の移動の権利が幅広く保障されるように、また、この移動の権利を地域で支えている市民団体が10月の制度化によって活動中止に追い込まれることのないよう、「利用者の範囲」や「運営協議会のあり方」など16項目に渡って要望しています。
この要望書は福祉有償運送のさらなる理解と発展に向かうための広報ツールとして、会員・関係団体等へのリーフレット等に再修正・加工して配布する予定です。
■「道路運送法改正による福祉有償運送制度化に対する16の要望」(PDF)
NPO等の有償運送について、新たな条文を盛り込んだ改正道路運送法が、衆参両院の国土交通委員会で審議、可決されました。衆議院は4/14、参議院は5/15に、実質審議が行われ、それぞれに付帯決議が付されています。
改正法の施行は本年10月です。法改正によって80条の運用通達から第79条から始まる有償運送の条文として明文化され、NPO等の有償運送は、許可制から登録制に変わります。
付帯決議には、運営協議会設置を促進する内容や、無償に近いボランティア活動を有償運送から除外するべきとの内容も盛り込まれており、今回の法改正によって運営協議会の設置促進や福祉有償運送への認知が高まることが期待されます。
一方で、道路交通法や道路運送車両法、障害者・高齢者の福祉施策など、関連する法制度の縛りを併せて受けることになり、これまでのような自由で利用者本位の活動が続けられなくなる恐れも出てきています。全国移動ネットでは、運営協議会に関する全国的な調査を行っているほか、今後出される政省令や通達についても注視し、各地の団体・利用者の声を国土交通省へ届けるなどの働きかけを行っていきます。
全国移動ネットでは、利用者及び支援団体がどのような状況にあるかを把握するため、47都道府県の運営協議会設置状況と地域の移動サービス団体が抱えている課題について、地域のネットワーク団体などの協力を得て緊急に調査を行いました。
その結果、47都道府県のうち、NPOが申請をしたいとするときに申請ができる状況にある都道府県が半数余(26)。全国で、これまでに約1600団体余が運営協議会で許可申請を了承されていることが分かりました。通達が出された当初移動サービス実施団体が全国に2500から3000あると言われていたことに自由記述の回答を重ね合わせると、了承を得ていない団体は、運営協議会設置を待ち続けている、移動サービスを止めた、無償運送の団体に切り替えた、あるいは諦めて4条43条許可に走ったと考えられます。
また、自由記述で回答を得た移動サービス団体の抱える課題では、運営協議会設置や運営に関して苦悩している状況が数多く出されました。